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シカゴ(2011年3月7日―12日)その4 [合唱]

2011年3月11日(金)日本で未曾有の大惨事が発生したというげっそり
しかし、私のホステルの部屋にはテレビがない。ネットで見る情報だけではその悲惨さが伝わってこなかった。三陸沖の地震。マグニチュード(当初)8.8 
16年前の阪神淡路大震災は確かマグニチュード7.2だった。あれを上回っている。けれど、三陸沖・・・?近畿地方で生まれ育った私の貧困な想像力では、テレビ映像を観ていないと、巨大津波のことは全く予想できなかったので、交通の乱れだけで事が済んでいると思っていた。
そして昨日と同じように、Exhibition Hall へ向かったダッシュ(走り出す様)
ホールエントランス前のテーブルにDCINYの女性スタッフが2人双子座朝食代わりのサンドイッチを食べていたが、私の顔を見るや「日本に大地震が起こったけれど、大丈夫なの?」とひどく心配してくれる。その悲惨さをまだわかっていなかった私は「幸い、私の家は三陸沖から遠く離れた京都だから、大丈夫ですよ。」と答えて、Booth へ。
私は今日で最後だから、花瓶の水を替えて保存剤を入れておこうと、水道のところへ行くと、見知らぬ人たちが次から次に私を心配してくれる。着物を着ているから日本人とすぐわかるからだろうけど、見知らぬ人までこんなに心配してくれるなんて、みんな親切だなぁとそのときの私は能天気に考えていた。
そして、明日は帰国するからもう一度チルコットに会えないかなぁとOxfordのブースへ行くと、運よくチルコットは居た。明日帰ることを言いに行こうとしたら、チルコットは私の顔を見るや、すごく心配げな顔で、私の家族のことや日本の合唱関係者のことなどの心配をしてくれる。でも、そのときはまだ未曾有の状態を知らないので「そんなに心配しなくて大丈夫ですよ。交通の混乱くらいだと思います。」などと、今考えるととんでもないことを言ってました。
その日の終わりに、DCINYのスタッフたちともお別れなので「こんなにステキな機会をありがとう」とイリスに言うと「そんな。こちらこそヒトミのパワフルな雰囲気をありがとう。すごく力をもらえました。」と逆に感謝の言葉を言われて、少し意外だった目
だって、私の方が元気を欲しくて参加したのに、逆に元気を与えてもらえたなんて言われたら、少し恥ずかしかったあせあせ そして、また4月に会いましょうとスタッフたちと別れて、ホステルに戻った私は、チルコットほか皆の尋常ではない感じに不安を感じていたので、テレビを見れる部屋を必死で探して、CNNの映像を見て腰が抜けるほどビックリした衝撃
CNNで流れている映像は4種類くらいしかなかったけれど、家や車が無残に流されている映像。日本在住のアメリカ人が撮影したと思われる 地震発生当時の民家での映像。福島原発事故の映像。離れ離れになった家族が再会して抱き合っている映像。これらが繰り返し繰り返し流れている。涙が流れてきて止まらなかった。

そして、帰国便をネットで確認すると、アメリカン航空代行便は東京行きを欠航しているということがわかった。近所に住んでいる友人に電話をしてみたら、彼女は親戚・友人たちがほとんど全て関東地方だから、非常に取り乱していた。東京で勤めている弟は交通がストップしているから歩いて帰宅しただとか、連絡が取れない親戚がたくさんいると・・・そんなときに電話を掛けてしまった自分を反省して、ネットで情報を収集することに努めるとともに、とりあえず、日本の関係者自分の状況を説明するメールを送るけれど、とにかくどうしようもない。こんなときに異国に居ることがもどかしい。もし、明日もう1泊するとなれば、ここのホステルに戻ってくればいいし、とにかく眠ろうとするがなかなか寝付けない。

翌3月12日(土)早めにチェックアウトして、ホステルのレセプショニストに「帰国便が欠航になっているかもしれないから、もう1泊しなければならないとき、戻ってきてもいいか」と尋ねてみたら、部屋は空いているから大丈夫だよと言ってくれたので、安心して、空港へ急ぐ。けれど、空港行きのメトロの入り口がなかなかわからない。そっかー、来た時、吹雪いていたし黒人男性を追い払うのに必死で、景色を覚えてなかったからなぁ。。。と、近くの鉄道の駅員さんに聞くことにした。

駅員さんは「空港行きなら、この階段を下りて、左へ少し行ったら、黒い地下鉄の入り口表示があるよ。」と説明してくれたけれど、なかなか全てを理解できずに、「え?下に降りるの?」と言っていると、その駅員さんがガイドしてやるよと、一緒に出てきてくれた。
ちょっと嬉しくて、歩きながら「私は日本へ帰るんだけれど、地震のこと知ってますか?」と聞いたら「あああひどい大惨事だあせあせ(飛び散る汗)君の家は流されてしまったのか?」と心配してくれる。そして「地下鉄の入り口はあそこだよ」と教えてくれたのは、そこからすぐ近くだった。
私が「ありがとう」と言うと、その駅員さんは「被災された人たちのことお祈りしてます」と、私が地下鉄の入り口に入るまでずっと見送ってくれた。なんだかすごく嬉しかった。

空港へ着くと、日航が6時間遅れの代行便でよければと、搭乗券を発行してくれた。ラッキー。ちょうどいい感じに時間が余ったので、もう一度会場へ戻って、チルコットに悲惨さを伝えたい。。。というか、自分が軽く受け止めていたことを訂正したいと思って会場へ戻る。何と言っても地下鉄が片道$2.50だから助かる。そして、無事、チルコットにも言いたいことが伝えられて、帰路へ飛行機
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B01 地球の歩き方 アメリカ 2010~2011

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